お正月に読んだ一冊に、ライフログにも追加しました、
イビチャ・オシムの真実という本があります。
日本代表監督となった、イビツァ・オシム監督が、1964年に開催された東京オリンピックに
ユーゴスラビア代表として出場している事は有名です。
また、その際に選手村に用意された自転車に乗って外出したところ、農家のオバサンから梨を
ひとつもらい、日本という国にポジティブで親切な国であるという印象を持つとともに、その梨
ひとつにも恩義を感じているコトなどが他の本やweb上でも逸話として語られています。
さて、私がこの本で読んでちょっとびっくりしたのは、その選手村に用意されていた自転車の
台数。なんとその数4,000台。
JOCの東京オリンピックの記録を見ると、
全参加選手数5,558名(男子4,826名、女子732名)とあります。
選手村に入村した人数まではわかりませんが、選手全数に対して約8割弱の
自転車を用意したという事は、まだまだメインの交通が自転車であったからでしょうか?
東京オリンピックレポート 選手村日誌よりというコーナーには
いくつか自転車に乗っている選手の写真も残っていますし、
メモリアルフォトの
コーナーには、武道館を写した写真に、長閑な都内の道路事情が垣間見えます。
さて、オシム監督の祖国、ボスニア・ヘルツェコビナ、そして故郷であるサラエボは
1984年に冬季オリンピックを開催した都市。
当時は多宗教、多民族の融合がはかられたユーゴスラビアの一都市として存在した
街だったと思います。その後、バルカンの火薬庫として、いつの間にか戦火にさらされ
現在でも復興には至っていない場所も多く残っていると聞きます。
振り返って、東京オリンピックに始まったニッポンの発展の行き着く先は現在で
いいのでしょうか?また、2016年の招致を目指す東京オリンピックは、いかがな
変化をこの街にもたらすのでしょうか?
梨ひとつを手渡して、感動してもらえる時代ではないと思いますが、人を受け入れる
温かい心を持って、自分のできるホスピタリティーで人を持て成す。
そんな心を持って、これからも楽しく幸せに過ごしていきたいものです。
そんな気持ちにもさせられた一冊でした。
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